大阪市立東洋陶磁美術館
(写真:特別展「IMARI/伊万里」 大阪市立東洋陶磁美術館)

ここ最近、いいお天気がつづいてますねー^^
そんな中、告知段階からずっと気になっていた特別展「IMARI/伊万里」へ行ってきました。

いつもながら、この大阪市立東洋陶磁美術館は見応えがあります。
ビデオも見たりして、たっぷり2時間はかかりました。

このビデオシアター NHK歴史ドキュメント
「景徳鎮(チャイナ)は伊万里でつくれ〜オランダ東インド会社の秘策〜」
おもしろかったです。
お時間が許される方は、ぜひっ!

茶文化と陶磁器の歴史は、とっても深い関わりがあるんです。


+ + + ちょっと豆知識 + + +

東洋の茶を西洋人が知るきっかけとなった大航海時代。
1610年、オランダが日本と取引きし「茶」を西洋に輸入しはじめます。

当初、茶は「東洋の神秘薬」と言われ薬として上流階級の人々に飲まれていましたが、
茶の輸入が安定してくると、薬としてだけでなく上流階級のステイタスシンボルに。
茶のたしなみは富と権力の証となりました。

当然茶道具もたくさん輸入されはじめます。
当時西洋では陶器は作られていましたが、磁器をつくるノウハウはなく、
白くて美しい、透けてしまうほど薄いのに耐久性に優れいている東洋の磁器に夢中になります。
特に、そこに施されたコバルト(呉須青料)は、色の美しさはもちろんのこと、
描かれた模様も未知の異国を連想させるエキゾチックな雰囲気でとても魅力的だったのです。

ヨーロッパの王侯貴族たちは、高級実用品としてばかりでなく、
室内装飾用の美術品として熱狂的に収集しはじめ、なんと磁器だけを集めた部屋を持つ人も現れます。
有名なのはドイツ・シャルロッテンブルグ宮殿『磁器の間』(下写真参照)。

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記念撮影コーナー 磁器の間/シャルロッテンブルグ宮殿
(写真:『磁器の間』拡大写真を背景に記念撮影コーナー 特別展「IMARI/伊万里」)

この『磁器の間』、もちろん現存しています。
圧巻ですね。。いつか本物を見に行きたいな。


昨年ベルギー旅行の際、日帰りでオランダへ行きました。
レンブラント『夜警』が展示されていることで有名なアムステルダム国立美術館

その膨大な美術展示の中に、精巧に作られたドールハウスがあります。
アムステルダム国立美術館で
(写真:キャビネット型ドールハウス/アムステルダム国立美術館にて 以下同)

これ、絵画じゃないんですよ〜
17世紀、富裕なご婦人が作らせたドールハウス。
縮尺は正確につくられているそうです。

アムステルダム国立美術館で

なんでも、磁器製品のミニチュアは中国に発注し
インテリアや装飾品は家具職人や芸術家に依頼したのだとか。

アムステルダム国立美術館で

スゴい・・・なぁ

 ヨーロッパ磁器に興味がある方にオススメの本  
「マイセン 〜秘法に憑かれた男たち〜」ジャネット・グリーソン著
「英国ティーカップの歴史」Cha Tea紅茶教室著